友達が、コヨアカンの片隅の小さなカフェに連れて行ってくれた。
ここはお茶の種類がたくさんあるから、君はコーヒーよりお茶でしょう、と。
心遣いが嬉しい。
hola, とお店の女性と声を交わしたときに、あれ?と思った。この声は…
しばらくして、男の人が入ってきた。この人も見覚えがあるような…
視界の端から入ってくる光景によれば、男性はお店の関係者のようだ。
コーヒーの入れ方をさっきの女性に伝授している。
だいぶ長い間しゃべった後で、行こうかと席を立ちながら、思い切って聞いてみた。
「ご姉妹か親戚に、大学で働いている人はいませんか?」
「私よ! 私も、あなたのこと見たことあると思っていたの。名前は……」
「エイコです」
「Eiko Minami!!!」 と、女性と男性の声が揃った。
二人とも、大学院文学部で働いていて、
特にアンヘリカさんには、前回も今回も手続きでお世話になっている。
まさか、と思ったけれど、ほんとうにつながりのある人たちだった。
男性と、奥さんがカフェを営んでいて、そこにアンヘリカさんが少し前から手伝いに来ているそうだ。
日本人のともだちもいて、お店では抹茶ケーキや抹茶アイスも出すらしい。¡qué rico!