2008年8月1日金曜日

血の婚礼

友人の出る演劇を見に行った。
演目はフェデリコ・ガルシア・ロルカの『血の婚礼』。

もし筋を知らなかったとしても、
タイトルと、そして第一部の第一幕を見れば、悲劇的な結末が予測できる。

けれども、避けられない運命に向けてじわりじわりと進んでいく舞台を、
おそろしいような、それでも目が離せないような、黒と赤を混ぜたような気分で見つめた。

それから一つ、以前は気に留めなかったことが気になった。
それは「喪に服す」という要素。花婿の母の黒い服。

スペインのとある小さな村に
遠い親戚がいるという知人から聞いた話によれば、
その村では昔、死者が出ると、その家の女性は一年間家から外に出られなかったという。

ある家にとても美しい姉妹がいたが、年頃になった頃に親族の間に不幸が起こり、
そして、ちょうど喪が明ける頃に葬儀が出て、また喪が明けた頃に不幸、そしてまた。
そうこうするうちに結局、二人とも結婚することなく、姉妹助け合いながら年老いた……

劇の中の花婿の台詞を思い出す。
今まで知らなかった従兄弟も来ている。大勢の親族。家から出なかった人たちだ。

本業は役者の友人は、この演目ではギタリストと二人、音楽を担当していた。
客席の下手側バルコニーから、
ラ・ジョローナを歌う彼女のまっすぐな声が届く。
メキシコのあの歌が、妙にスペインの悲劇に合っていた。