2009年11月13日金曜日

尾ひれ

少し前、大学の食堂でおかしな表現をこぼれ聞いた。
「そしたらさ、話に尾ひれにハヒレがついて…」

たった今、「はひれ」で検索してみたら、
 "「はひれ」とは何でしょうか" という質問がひっかかった。
どうやら、あの男子学生の作り出したことばではなかったらしい。

しかし「ハヒレ」なんていつ出てきたものなのか。

調べてみたら、
「尾ひれ」という言い方についても、勘違いしていた。
尾ひれというのは魚の「尾のひれ」のことだと思っていたが、「尾とひれ」なのだった。

「尾ひれ」 (デジタル大辞泉)
1.魚の尾とひれ。 2.本体以外につけ加わった余分なもの。

話に尾がつき、ひれがつき、
自由に海を泳ぎまわる姿を想像すると、なんだか楽しい。


そういえば、だいぶ前に読んだ翻訳関係の雑誌で、
各分野で活躍している翻訳者たちに 「あなたにとって、翻訳とは?」と問うコーナーがあった。
スペイン語文学の翻訳者である杉山晃先生が、だいたい次のように答えていたのを思い出す。

目の前で泳いでいる金魚を、別の金魚鉢に移しかえて、できる限り生き生きと泳がせること。