2009年9月21日月曜日

逆境とユーモア

El Salvador 生まれの作家、
Horacio Castellanos Moya氏と話をする機会があり、

話の端々に、ユーモアが織り込まれるので、
あることを思い出して、聞いてみた。

そのユーモアは、どこで培われたものなんですか。
家族?それとも、育った国に特有のもの?

それは、国だろうね。
との答え。

どうして、そういう文化があるのだと思いますか。

きっと、大変な出来事が多かったから。
状況が厳しくなればなるほど、笑い飛ばすのがうまくなったものだよ。

やっぱりそうなのか、と思った。

アルゼンチンの軍政時代に家族や友人を亡くした
詩人のJuan Gelman氏の講演を聞いたときのこと。

思い出すのも辛いであろう時代のことを質問されたとき、
詩人は、ユーモアで、スマートに切り返していた。

笑いの奥に垣間見えるものは、悲しさ、辛さ、
そして、それを乗り越えた、逞しさ。