9月15日の夜、雨の降るソカロへ
独立記念198周年の「Viva México!」を叫ぶ催しに行った。
各地方では、それぞれの広場で県知事や市長・地区の長が音頭をとって
独立に貢献した人物に万歳を、そしてメキシコに万歳を叫ぶ。
首都のソカロでは、音頭をとるのは大統領。
セキュリティ・チェックを通ってソカロにつくと
カテドラルの右手、国立宮殿側の大統領陣営は、華々しい舞台で音楽を演奏中、
左手には、2年前の「疑惑つき」選挙で敗れた党が陣取っている。
9時、左手の陣営のリーダーが演説を始め、右側の音楽が止んだ。
しんしんと降る雨の中、20分に渡る演説の後でViva México、Viva! のやり取りが。
右側はひっそり。
それが終わると、左手陣営は
「さて、これで我々は引き上げよう。
これ以後この場所に残るということは、向こう側の人だということ」
面白い説得の仕方。
左側が静かになると、右側は音楽を再開した。
人はいっとき少し減り、
残った人と、新たにやって来る人とで、雨の広場はまたいっぱいになった。
11時、宮殿のバルコニーに大統領が登場。
こちらは演説をせずにVivaのやりとりに移り、
それが終わると、音楽に合わせて国旗の緑・白・赤をつかった華やかな花火のセレモニー。
これだけはっきりした分裂が続いているのも強烈だが、
衝突を避けるための「住み分け」ができているのも面白かった。