2011年4月4日月曜日

空想的電車

「その電車には、
 発電車両と呼ばれる車両があり
 そこには、通勤(通学)しながら筋トレしながら発電しよう
 という都会の乗客たちが、乗り込んでゆくのだった。

 特殊な吊革が、
 見慣れた位置にも、 また、天井からも、いくつもぶら下がっていて、
 それを引く力によって発電することができ
 全車両の、ほの明るい照明や
 冬・夏の最低限の空調の大部分は、そうしてまかなうことができる。

 その車両から降りる人は、
 そこへ乗り込む人と、ぱちんと手を合わせる習慣が
 いつの間にか、うまれていた。

 この先は、頼んだぞ。よしきた。任せとけ。

 吊革の長さはいくらか調節もできるのだが、
 特別に、長くしつらえられたものもあり、
 それは、発電車両の常連となった大人たちに憧れる
 こどもたちのためのものであった。」