要するに、
『舞え舞えかたつむり』はたいへんなテーマを扱ったもので、
見るのに相当のエネルギーが要りましたが
それでも見に行ってよかった、と思うのは、
まず、私にとってあの舞台が、
「こたえ」ではなくて、「問い」を発するものだったから、
なのだと思います。
「いま必要なのは
断言することばではなく、問いかけることばだ」
と言ったのは、誰だったか、、、
(ごく最近、日本語の音として聞いたのかもしれないし、
あるいは少し前に、スペイン語の文字として目にしたのかもしれません…)
それから、深刻な主題、深刻な展開を、真剣に追って見ていると
「脳が緊張状態になっている」ような感覚を持つのですが
あの舞台では、
深刻な中に突然、可笑しなひとが出てきたり、
可笑しな動きが混ざったり、
場違いな懐メロがかかったりして
(しかも、BGMとしてかかるのじゃなくて、音楽が役者を動かし・躍らせ舞台を支配する)
一瞬 「え!」 と思い、
それから、ふっと、脳と全身の緊張が解けて
全身ガチガチになりかけて(おそらく、登場人物に自分を同化しすぎて)いたのが
外から見ているちょっと冷静な感覚を取り戻せる。
それで、問いは受け止め、かつ、打ちのめされずに、いられる、のか。
なんだか、考えすぎのようですが
一作目については、こんなことを考えました。