よく見ることもせず身につけて出かけた。
電車に乗りこんでから、何時のに乗れたかな、と確かめようとして、びっくり。
朝なのに、3時16分10秒をさしていた。
一瞬、時差を直し忘れたか、と思いかけたが、
メキシコ時間でもおかしい。
いや、そもそも、これはあちらに持っていったわけでもない。
何のことはない、電池が切れていただけなのだけれど
これが何月何日の3時16分10秒だったのか、
午前だったのか午後だったのか、
知ることはできないし、知ったからといって何ということもないけれど
やけに気になって、
結局、一日、動かない時計を腕に巻きつけたままでいた。