2010年1月25日月曜日

まぶしい

「まぶしい……」が口癖の女の子が出てくるドラマがある。
縁あって、第一回と第二回目を見た。この先はどうなるのだろう。

「まぶしい」と言えば、偶然年末ごろに、その語源は「目伏しい」
つまり、目を伏せてしまいたくなるということなのではないか、

と、ふとした拍子に思いついた。

「まぶし」と辞書を引いたら、
【目伏し】 「目つき、まなざし」と出てきた。(デジタル大辞泉)

目つきというと、どこか無遠慮な感じ、
眼差しというと、じっと見つめるような感じ、
目伏しというと、なんだか奥ゆかしい感じがする。

さて、「まぶしい」に戻れば、その語義は
 1.光が強すぎて、まともに見にくい。まばゆい。
 2.まともに見ることがためらわれるほど美しい。また、尊い。

第二義は、「目伏し」のイメージとの接点がありそうだ。

第一義に関連しても、思うところがある。
「眩しい」という漢字と、
スペイン語で「眩しい」を意味する "deslumbrante"には、通じるところがあると思う。

漢字では、目が(強い光を受けて)、黒く/暗く見えるようなのが「眩しい」であり、
スペイン語では、 lumbre(火、光)を des- (奪う) ようなのが、deslumbrante.

「目」に光の洪水の「白」を組み合わせるのではなく、
「光があふれるような」というのでもなく、

漢字では目が、むしろ黒さ、暗さ=光の「不在」を感じるということによって、
スペイン語では、光が「奪われる」ほどに、ということによって、

逆説的に、目にとって耐えられないほど光が強い様子を表すのは面白い。