2008年10月12日日曜日

San Angel の昔

先日、テラス席のお店で昼食メニューを食べながら
サン・ハシント公園の放射状に中心の噴水に集まる道と
そして木々の奥に立つ教会の塔を眺めていたときのこと。

ふと、小さな町の中心がここにあったのだ、というのが見えてきた。
広場と教会というのは、植民地時代に作られた町の構造の中心。

そうして見ると、石畳の道をガタガタ上ってくる車たちが、
はるばる、他所の町から来た旅の客のように見えた。
サンアンヘルへようこそ。

昨晩、サン・ハシントのタクシーを呼んで帰った。
年配の朗らかな運転手さんに、町中で行われている工事のことを話題にしたら
通っていく道々の昔の姿を教えてくれた。

Viveros の脇の、かすかに川の名残が残っている辺りは
60年代まで土の道で、馬が通っていたことも。

Avenida de la Paz の辺りは路面電車の通り道で、
サン・ハシント公園の脇にあるサウナ・風呂屋さんは、当時の駅だった建物。
市場の裏手に残る線路も、当時の名残。

サン・アンヘルの石畳は、実はすべてが古くからのものではなく
路面電車が廃止されたあとに敷いたものもたくさんある……


古い建物や広場は点々と残っているけれど
町の動脈のようなものが、昔と今ですっかり変わっている。

埋められたいくつもの川を掘り起こし、路面電車を生き返らせたら
この町の風景はどうなるだろう?