2008年7月15日火曜日

夢見る小麦

Albert Béguin 著、『ロマン的魂と夢』を読んでいて、
こんな引用に目を引かれた。
ドイツの生物学者、G.R.Treviranus (1776~1837)の文章。

「小麦の粒の中には、根や茎や葉や穂のもととなる胚があるわけだが、
その粒は、根や茎などになることを夢見たことがあるだろうか、
自分の中に隠されており、成長する可能性を持ったその胚について意識することができるだろうか、
という問いを発した人たちがいる。

小麦の粒が胚を意識しており、それを実際に夢見ているということは、間違いない。
そのような意識は、かなり漠然としたものかもしれない。
しかし、その意識や夢がなければ、生命はない。」
    (
出典:スペイン語版 El Alma romántica y el sueño、FCE刊、1996年、p.114.)


米を研ぎながら、風を受けて端整に青々とそよぐ田圃を思い浮かべた。