2008年7月3日木曜日

尖ったタクシー

雨季の午後、病院からメトロまでタクシーに乗った。

最初に目についたのは、ハンドルとシートベルト。
赤と黒の揃いの革風カバーがかかっている。ちょっと尖った感じのチョイス。

運転手さんは少し強面、体格も逞しい。ちょっと斜めのミラーにうつる目は視線が鋭い。
タクシーメーターをつけなかったので、値段を先に聞いておいた。

ハンドルとシートベルト、かっこいいですね、と言ってみた。視線が少しやわらぐ。
次いで、かかっていたUniversal radioのことを話し、
それからミラーの横に見える何やらの機械について聞いてみた。

これはね、画面だよ。順番待ちの列で、見るんだ。
ここにディスクを入れて、全部手元で操作できる。
テレビも見られるんだよ。

続いてスピードメーターなどのあるパネルに置いてあった
アメフトのヘルメットのミニチュアを取り出して見せてくれた。
聞けば、昔はアメフトをやっていたとのこと。

初めてガツンとぶつかったときのこと、などなど聞いているうちに
雨の渋滞も抜けてメトロに着いた。

と思ったら…

実はね、このステレオはバージョンアップできるんだよ。
普通のカーステレオだけの状態から、まず車の後ろのスピーカーON、
そして何やらスイッチを押すと、高音領域が際立ち、続いてバスがぶんと太くなる。

はい、メトロだよ。
ちょっと照れくさそうに笑った運転手さんに、お礼を言って車を降りた。