2002年夏から一年間暮らしていた懐かしい町グルノーブル。中心街の広場からイゼール川の方へ一本入ったところにある公園は、いつものどかで大好きな場所だった。
公園沿いには、カフェ、サラダレストラン、手作りアイスクリーム屋さん、幼稚園、こどもの本の図書館、そしてこの町に生まれたスタンダールの記念館もある。以前訪れたその記念館、今回はいくら探しても何故か見つからなかった。
滞在中、フランスはラグビーのW杯で盛り上がっていた。この日の夜はフランス/ アイルランド戦。「試合を見るの?」とグレッグに尋ねると、「今夜はアメフトの練習があるから、間に合わないなあ」
「息子がタイルを張ったんだよ。私は娘のことも息子のことも、とても誇りに思ってるんだ」
甘い白ワイン・ミュスカにカシスリキュールを入れ、キールで乾杯。奥にちらりと見えるテレビでは、サルコジ大統領が話をしている。食卓の話題に政治が普通に登場するのもフランスらしい。