2010年6月14日月曜日

猫の誉れ

クセジュ文庫のある本に、
「夜はどの猫も鼠色になる」と訳されたフランスの諺が出てきて、
まったく本題とは関係ないその箇所で、えっ、と視線が止まった。

小学館・ロベール仏和大辞典をドサリとめくってchatの項をみれば、
(Dans) la nuit, tous les chats sont gris.
という諺は、
「夜はすべての猫が灰色に見える」ということから、
暗くなると[相手の]判別がつかなくなる;夜目遠目笠の内。

やっぱり、ネズミの色だとはどこにも書いていなかった。
ネズミ色と言われては、猫の誉れはどうなることだろう。

昼であろうと夜であろうと、わたしの色は猫色です。

と考えてから、

ネズミにも毛色はさまざま、
黒と白をまぜたような色だけを「ネズミ色」と称されては困ります、
ネズミであるわたしの色はわたしにとって「ネズミ色」以外のなにものでもないのですから
という、白やら茶色やらのネズミがいるかもしれない。

と書いみてから、おお…お茶も一色に定まっているわけではない…