名古屋では、サノヤさんを目指して歩きに歩いた。
大須観音の近くまで着いたところで、コンビニに入って
「スーパーのサノヤさん」への行き方を尋ねてみた。
「道を渡って、大須観音をつっきっていくと商店街があります、
どう言ったらいいかなあ。コメ兵の近くなんですけどね」。
大須観音をつっきって、商店街に入ると、聞いた通りの大賑わい。
もっと時間があったら、あちこち入ってみられたのに。
さて、コメ兵は店舗がたくさんあって、
エドゥがカメラ店で掘り出しものの三脚を手に入れたはいいが、
サノヤさんは一体どのコメ兵の近くやら、見当たらない。
サノヤさんの現在の店長は三代目、と聞いていたので、
昔ながらのつくりのお店を選んで入り、店番のおばあちゃんに尋ねてみた。
「そこを、ずーっと行ってね。信号をわたってもっと奥にあるよ」。(やっぱり知っていた!)
「ちょっと遠いですか?」
「いや、遠いことないよ。」
どんなお店なんだろう、どこまで行けばあるんだろう、と
きょろきょろしながら進んで行ったら、あった!サノヤさん。
店内は、バレンタイン前のデパートのお菓子売り場さながらの賑わい。
人の流れを見きわめながら進んで行ったら、ありました。
名物のお弁当。ボリュームたっぷり、おかずも数種類入って、250円…
その隣には、大振りの野球グローブかと思うようなチキンカツ大奉仕品100円…
店長を探せたらという思いは人波にかき消され、
店内のBGMのパット・メセニーを聞くのだったということは、店を出てから思い出し。
ともかくも、ナゴヤからムサシノ台地まで7時間かかった鈍行列車の旅の腹は、
サノヤさんのお弁当のおかげで美味しく満足したまま、ぐぅとも鳴らずにすんだ。