2011年9月8日木曜日

2008年11月12日

本棚の整理をしていたとき
Elena Poniatowskaの短編集、De Noche vienes(1979)を開いてみた。

2008年の秋、
メキシコシティのコンデサ地区にある、こぎれいで洒落たつくりの大書店
Fondo de Cultura Económicaの「Roario Catellanos」店で
別の本(なんだったか…)を買ったときに、レジで、もらったもの。
背表紙には、「販売禁止」の文字。

どういう経緯で無料配布していたのか
情けないことに、当時はちゃんと確認してみなかった。

三年越しに本のただし書きを読んでみたところ
これは1980年から続いている試みで、
毎年11月12日(メヒコの誇る才媛/詩人であるソル・フアナの誕生日)を
「本の日」と定め、良書(…と言っても定義は難しいが)を読む習慣を広めるべく、
著者や出版社の協力を得て、毎年、一冊の本を特別に印刷して
書店員や編集者が配布している。
(未来の読者に手渡す、という感じだろう)

奥付の発行部数を見たら、35,000部という大きな数だった。

こうした試みの裏にだって、いろいろな駆け引きがあるのかもしれないけれど、
自分が身を置いている、このくにの暦のなかで、
「~の日」と名づけられた、休日になったりならなかったりする
(そして、日付けが決まっていたり、可動式にされていたりする)
数多くの記念日のあり方について、考えさせられる。