2013年2月23日の夕刻、サルヴァドール(バイーア、ブラジル)の浜辺にて。
ブラジルのなかでも特にアフリカ系の存在感が大きいこの町を歩いてみて
南アメリカ大陸/大西洋/アフリカ大陸、と
地球儀をアメリカ大陸から東へ東へとたどるような想像力が
はじめて目を開けたような気がした。
こどものころから見てきた「世界地図」の視覚的記憶
―つまり、まず中心に日本があり、
左右を見わたせば
西にユーラシア大陸、東に両アメリカ大陸、
両者をつなぐ大西洋は、紙面のあちらに半分、こちらに半分という
地球を大西洋で分断し、平面にぺたっとひろげた世界のビジョン―
に、これまで自分がどれほど強い力でとらわれていたかを意識する。
世界はラランジャのように丸いのだ。