2009年1月28日水曜日

機長より

メールで送られてきた、小さな話の和訳。

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飛行機の中、フライトが始まったところで…

ひとりの「ご婦人」がしつこくコールボタンを鳴らし、乗務員を呼びつけた。

「どうなさいましたか?」と客室乗務員。

「見てわからないの?」と婦人が答える。

「きたならしいインディオの隣に座らされているのよ。
こんな胸の悪くなるような人の隣にいるなんて、我慢できないわ。
ほかの席はないの!?」

「どうぞ落ち着いてください」と乗務員。「ほぼ満席なんですが、どこか空いた席があるか、見て参ります。」

乗務員はいなくなり、数分して戻ってきた。

「お客様、思ったとおり、エコノミークラスには空席がありません。
機長と話をしたのですが、
やはりもう座れる場所はエコノミーにはないとのことです。
ですが、ファーストクラスにはひとつ、空いた席があります。」

婦人が口をはさむ間もなく、乗務員は続けた。

「エコノミークラスのお客様をファーストクラスにご案内するのは、とても稀なことです。
けれど、状況を見て、これほど胸の悪くなるような人の隣に座ることを強制するのは
大変なことだと機長が判断したのです。」


周囲の乗客たちは、みな厭な気分で一部始終を見守っていた。

そのとき乗務員が、インディオの男性に向かって言った。

「もしよろしければ、どうぞお手荷物をお持ちになってください。
ファーストクラスのお席がご用意してあります。」

乗客たちは、その光景を前に驚き、立ち上がり、拍手をした…


          (作者不詳、原語:スペイン語)
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2009年1月27日火曜日

見上げて

ガス湯沸しをつけにテラスに出て
見上げてみれば、かなりの数の星が見える。

メキシコシティは空気が悪いと評判で、
昼間は空が白くかすんで見えることもあるけれど
夜空はくっきりと濃く、意外にも星空がきれいだ。

2009年1月22日木曜日

五線紙

一仕事終えて、インスルヘンテスを歩いていたときのこと、
Burger King の窓際に目が留まった。

定規、鉛筆。
五線紙。
大きな、しわのある手。
おじいさん。

Burger King の窓際の机で、
おじいさんが一人、五線紙に何かの楽譜を書いていた。丁寧に。
一体、どんな音楽が書き留められていたのだろうか。

2009年1月16日金曜日

時のめぐり

小さいころ、
「10時00分」のように「10月0日」があるものだと思っていた。
昨日は9月最後の日だったのに、
今日が10月「1日」になってしまっているというのがどうにも不思議だった。

地球の軌道は丸いけれど、
カレンダーは時計みたいに丸くない。


日時計の影は ゼロ 0 になるけれど、

数える日々 は第一日目 1 から始まって、ゼロ日目などないということ?

秒、分、時、日、週、月、年、そのほかにも、十二支のひとめぐりもあれば、
西暦以外の暦もあって、いろいろなサイクルがある。


先日、29の誕生日を迎えた。
寝付けない夜に、29ねえ…と考えていたら、素数だなあと気がついた。
どのサイクルにも属さない未知の一年、なんて大げさか。

もしかして2009も、、、と思ったけれど、
最後の9が気になって7で割ってみたら割り切れた。